フィールド情報学

システム情報科学専攻の中で行われている共同研究プロジェクトのフィールド情報学(Field Informatics)について紹介します.

フィールド情報学とは

空間的と時間の広がり中に多様さと複雑さをもったもの-そうしたものをわたしたちはフィールド(Field)という言葉で表現しています.農耕地や森林,工場システム,電力システム,ロボットシステム,エレクトリックデバイスの電磁界など,一見すると全く違ったものが,フィールドという観点からは共通した性質が見えてきます.そのフィールドに対して,モデリング,アナリシス,シミュレーション,コントロール,モニタリングなどの先端的な情報技術を適用して,情報強化されたフィールドを構成する方法論を確立したい,それがフィールド情報学の目指すところです.

サイバーフィールドの構築に向けて

情報の世界の中に,実フィールドと情報面で等価なものを作り込む-それが,サイバーフィールドです.たとえば,実フィールドの様子をサイバーフィールドにより観察したり,サイバーフィールドを使って実フィールドの将来を予測したりすることが考えられます.こうしたサイバーフィールドを実現するためには,

  • 大規模で複雑なフィールドをコンピュータ内にモデリングする技術
  • モデルを使ってさまざまなシミュレーションを行う技術
  • 実フィールドの状態をサイバーフィールドに忠実に取り込むためのセンシング技術
  • サイバーフィールドで計画した内容を実フィールドで実行するためのロボット技術

などが重要となってきます.また,研究活動も,情報理論的な領域,大規模データシステムの実装に関する領域,実フィールドとサイバーフィールドとを結合する各種のインタフェースの開発,さらには農業・漁業・都市基盤・防災といった実フィールドでの実際的応用と,幅広い研究内容を含んでいます.
システム情報科学専攻の各研究者の持つ優れた専門知識と先端技術を統合して,こうしたサイバーフィールドを構築することを目指しています.

サイバーフィールドリサーチラボラトリ(CFRL)

フィールド情報学の研究教育の活動拠点として,システム情報科学専攻では平成17年度よりサイバーフィールド・リサーチラボラトリ(CFRL)を開設しています. CFRLは当初,工学部L棟1階L-115の旧電動機実験室を改修して開設され,平成21年に現在の工学部L棟3階L-359に移設されました.この部屋の中には,以下にあげるような充実した設備が設置され,サイバーフィールドに関係する研究教育に利用されています.右は旧CFRLをDeltaSphere 3000で全方位スキャンして計測された点群から構成したディジタルモデルです.

  • 3次元レーザスキャナ DeltaSphere 3000
  • 日本SGI製ロボットプラットフォーム BlackShip
  • ZMP社製 二足歩行ロボット e-nuvo 2台
  • キヤノン製パン・チルト・ズームカメラ VB-C50iR/VB-C50i 計8台
  • ThinkPad X41 Tablet 8台
  • HP nw8240 ノートPC 2台
  • GPSシステム Mobile Mapper Pro
  • マルチチャネル映像記録用サーバシステム
  • ワイヤレス・マルチスクリーン・プロジェクションシステム
  • FPGAトレーニングキット 10セット
  • MATLab/SIMULINK 10ライセンス
  • LabView 専攻ラインセンス
  • SceneVision-3D